かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

皇女殿下の婚礼/蒼井 湊都

人の心を読む異能の左手を持つ皇女・ラティーファ。彼女はその出自と力ゆえに離宮でひっそりと暮していた。

ある日、彼女は兄である皇帝の命令により、辺境の地の領主・ファイザルに嫁ぐように告げられる。彼は以前、ラティーファの命を救ってくれた人物だった。

再会出来ることを嬉しく思っていたラティーファだったが、初夜の日、彼は剣を突きつけ、彼女を人質として扱う事を告げるのだった。


アラビアンファンタジー

異能の力により忌避されてきたラティーファ。その力を悪い方に使おうと思えば使えると思うのだけど、力を持つからこそ、彼女は人を見て、理解しようとする。

異能の力が無くても、心を寄せる事は出来る。

少しずつお互いを理解し合う二人なのですが、ラティーファを人質にしようとした理由も、皇女だからと一歩引く彼は本当に真面目な人物ですね。

優しく、弱々しい印象が大きく残った兄のアデルは、皇帝としてはまだまだこれからといった所。レイハーネと合うと思うので、そういう展開があるのかな?と思っていた。