帝国に国を滅ぼされ、後宮に入れられたリアーヌ。捨て置かれたまま、ひっそりと過ごしていたが、ある日、後宮で謎の青年を見かける。誰かと逢引きをしているのか？と問いかけたものの、彼は曖昧な返答のみを残し、立ち去った。
翌日、式典の場で再会した彼の正体は、皇帝の弟・ラウルだった。そして、褒美としてリアーヌの下賜を願い出され、驚く。
彼には想う相手がいるのではなかったか？と悩むリアーヌだったが、彼と過ごす内に惹かれていき……。
夢中文庫プランセ。TL小説。
公国の姫としての気高さがありつつも、気遣う気持ちを持ち、意地悪をしてきた寵妃を助けるヒロインがとっても素敵でした。
最初は、籠の鳥の中のヒロインに同情し、妻にしたラウルだったけれど、彼女に好意を抱いていくのも分かる。
ヒロインの良さで隠れてしまうけれど、突然のことだったからと、気持ちが落ち着くまではと待っていたり、ピンチの時にちゃんと駆けつけてくれるのが良き。
西條さんの現代ものだと、いやーな人に会うことが多かったものの、今回はそうならずに安心しました。
あの人と他国の王子のスピンオフが読みたいなぁ。
BOOK☆WALKER
