スケベな想像が大好きな前世記憶持ちのノンノと心の声が読めるアンタレスの幼馴染ラブコメディ。
えっちなことに興味津々なものの、高校を卒業するまでは……と我慢していたR18乙女ゲームをようやく購入!というところで事故に会い、子爵令嬢に転生したノンノ。
しかし、その世界は全くもって破廉恥なものがない。
脳内で妄想を繰り広げていたノンノだったが、ある日、心が読める少年アンタレスに出会う。
この世界は現世の乙女ゲームだったのだ!
そして、ノンノは健全乙女ゲーム強制力に立ち向かう。
web版既読。楽しみにしてた書籍版です。
乙女ゲーム転生ものだけど、悪役令嬢ではなく、死に戻りもなく。
破廉恥なものを見たいのに、健全(婚約者になったらキスが出来るレベル)乙女ゲー強制力に邪魔されてしまう主人公の、楽しく読めるラブコメです。
突然心の声が聞こえるようになって、周りが信じられなくなってしまったアンタレスにとって、ノンノが言った、
『人間、裏表があるのが普通である。他人とは完全に分かり合えない』
の言葉は衝撃的だっただろうし、えっちなことしか考えてないだろうから、自由に自分の心を聞いてもいいよとあけっぴろげに許して貰えたことは、安心できる場所を手に入れたということ。
嫌なことを聞いても、ノンノの側に戻ればいい。
学園に進み、乙女ゲームのヒロインと出会ったことで、アンタレスは恋心を自覚。
アンタレスの告白に狼狽えるノンノが可愛いんです。妄想してても、耐性はないので。
それを見て、恥ずかしがりながらも口説いたり、アプローチをしたり、攻めの手を緩めないアンタレス。
どこでそんなの覚えて来たの……!?
今回、追加された乙女ゲームのヒロイン・スピカちゃんとの恋の悩み相談やり取りが素敵で。
だから、この気持ちが全部「恋」と呼ぶ、に繋がるんだなと思いました。
ピーチパイ・ボインスキーのペンネームで、少女漫画だったり、少年漫画系のスケベ小説を出すノンノの事を応援してるので、何も知らない監査局のノンノのお父さんには、ドンマイという気持ち。知らない方がいいことってあるよね……。
BOOK☆WALKER