かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

穢れの森の魔女シリーズ/山本瑶

愛されたい少女の物語。

レイトリンの第一王女として生まれながらも、母である女王からは遠ざけられ、祖母の元で育ったミア。
森で拾った少年、キリアンと共に自由に生きてきたが、隣国の王子に出会い、恋に落ちる。
想いを交わす二人だったが、ミアの16歳の誕生日、祝福を授ける筈の巫女によって、『愛する人に感情を出せなくなる呪い』を受けてしまうのだった。


 
1巻「赤の王女の初恋」
2巻「黒の皇子の受難」

誕生日に受ける祝福の中に混じった呪いという出来事に、眠れる森の美女を彷彿とさせ、その他にも荊に囲まれた城、魔女、妖精といったキーワードが出てきてお伽話のようなのですが、ミアに降りかかる試練は過酷なもの。

どうなるの!?とハラハラしながら、ミアが成長していく姿を見守りました。
第一部完といった終わり方なので、続き欲しい〜!

王子と恋に落ち、不安がありつつも幸せな日々が……と思っていたら、呪いを受け。
それでも、王子は分かってくれると思いきや、自分にだけ作り笑顔をし続けるミアに、苛立つ王子とはうまくいかず……。

ちなみに呪いは愛する相手には話せないんですが、キリアンに呪いを打ち明けるシーンに「わ〜」ってなってしまった。
ミアの不安に寄り添ってあげられると同時に、その心は王子にあると、見てて分かってたとはいえ、突きつけられるんですよ。しんどい。

ミアと王子、拗れてしまった二人の関係は1巻ラストで決定的なものになり……。
迎える2巻は、逃避行、呪いの秘密、戦いの行方、母親である女王との決着、エドワード王子との結末、明らかになるキリアンの秘密と盛り沢山。
次々と話が進んで面白かったです!

BOOK☆WALKER