かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

淡雪のごとく雪は降る/西條六花

昭和九年、上海。

裕福な美術商を隠蓑に、軍の情報将校として仕事をしていた成彰は、男性に乱暴されそうになり、逃げていた少女・瑞華(ルイホァ)を助ける。

彼女は蔡家に金で買われ、成人後、その息子の嫁になる事が決まっている新婦仔(シンプア)だった。

交流を重ねるうちに惹かれ合う二人だったが。


夢中文庫プランセ。TL。

上海を舞台に展開するラブロマンサスペンス。光と闇が蠢く不穏な空気感。

無垢でいじらしく、可愛いヒロインの瑞華。自分の色に染めたいと思う成彰の気持ちも分かる。

情報局なのにそんなに簡単に話して大丈夫なのか?という心配が少し。

婚約者だった息子は結婚するまではと手を出さなかったのに、横から奪われていったのは不憫。でも、元々の事を考えると仕方ないと思います。彼が言い出さなければ……。

とある人がとばっちり受けたのが気の毒。

ルビが初めの部分のみなので、なんて読むんだっけ?と戻る事がしばしば有りました。