かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

沈黙の女神/もり

会話をせず、澄ました顔でいることから沈黙の女神と呼ばれている王女レイチェル。

しかし、ある日隣国の王・フェリクスとの結婚が決まる。結婚は諦めていた彼女にとって、それは喜ばしい事だった。

しかし、とある秘密を抱えたレイチェルの態度に誤解され、フェリクスとの溝は深まってしまい……。


web版既読。

web版は随分前に読んだのですが、ラスト辺りが若干変わっているような気がします。

父王の命により、声を出せない事を隠され、また不遇の扱いを受けてきたレイチェル。

そんな彼女が外の世界に出たものの、周囲の目や誤解によって、上手くいかない。

そして、示される自分が嫁いだ目的。

自身の気持ちと周りの思惑とに挟まれる彼女が苦しかったです。

惜しむらくは、二人の気持ちの変化が余りなかった事。一目惚れなので好感度が高い状態で、誤解があったものの、やる事やりますし……。あれ?いつの間にそんなに好意を持ってたの?と。

政略の駒としてしか見てない父王が本当にダメなだったので、読み終わってすっきりしました。