ファルサスの王太子オスカーは、幼い頃に受けた子孫を残せない呪いを解く為、世界最強の『青き月の魔女』ティナーシャが住む塔へと挑む。
試練を乗り越え魔女の契約者となったオスカーが望んだのは、彼女を妻に迎える事だった。
周りの方々から大プッシュの評判を聞いていた作品の書籍化。
web版に挑戦した事もあるのですが、1巻の半分くらいまでしか読んだ事がありません。
ボリューミーで、長い作品なので、こうして本で読める事が嬉しいです。
なんとも魅力的なのは、オスカーとティナーシャの夫婦漫才のようなコミカルなやり取り。
お互い守り、守られ、事件へと挑んでいきます。
事件を通し、魔女の孤独や心情に触れるなかで、放って置けない、愛おしいといった感情が芽生えるオスカー。
魔女である事に気負わず、人間として接してくる彼を信頼するティナーシャ。
殺人事件、魔獣、幽霊騒動と短編のようにエピソードが連なっている状態でしたが、これらに振られたピースが最終的に集まって、物語が綴られるのでは?と期待しています。
(書影は版元ドットコムさんより)