私には、他人の気持ちや未来が線状になって相手の頭上に見えている。
そのため、薬屋ベディートを営む私だが、お買い上げの際に簡単な助言をする事で、占い師と呼ばれることも多かった。
だから巷で人気の恋多き「花の騎士」様が実は女嫌いであることを知っている。
そんな彼とある事で知り合い、秘密を共有することになったのだが……。
Web版既読。追加のエピソードや、ラストが変わっています。
予測して見えるが故に、本音を隠してしまうエクトルの心を見抜いてしまう。そんな、シルルに心が傾き、他の女性とは違う安らぎを感じるエクトル。
この作品は、エクトルがとても可愛いんです。
初恋にあたふたしたり、シルルの言動に一喜一憂したり。シルルの前ではかたなし。
一方、シルルは恋を知らず、貴重な魔法を使える存在でもあるから、慎重になってしまう。相手を巻きこむ事、また、そこまで信じる事ができるのかということ。
少しずつ近づいていく二人を見守りたくなります。