かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

葉隠桜は嘆かない(1)/玖洞

突然現れた空の亀裂によって、魔獣の侵略を受けるようになった日本。そんな魔獣と対抗するように現れたのは神と契約した魔法少女だった。

幼少期の記憶が無い事を除けば、普通の男子高校生だった七瀬鶇は、ある日戦闘に巻き込まれ、瀕死の重傷を負ってしまう。そんな彼の前に現れた神様、ベル。

命を救う事を引き換えに契約を結び、鶇は魔法少女"葉隠桜"として素性を隠して戦うが……。


web版未読。本屋で表紙が目に止まり、気になって購入しました。

TS、異能、魔法少女、バトルと中身は古き良きラノベ

魔法少女のスキルは個々によって違うのですが、主人公の能力は「糸」と「転移」。この時点でわくわくしませんか?

契約するという事に某アニメを彷彿とさせますが、この作品は結界を敷いたら、どちらかが倒れるまで解けない。

契約する神様はさまざまで、引退も可能。

神話や伝説に彷彿とさせる高位魔獣。

魔法少女となるのは、神様に神楽を捧げるのと同じであり、あくまで神様にとっては娯楽でしかないという周知の事実が最初からちゃんとオープンなのは良い事です。

葉隠桜=七瀬鶇とバレないように周りをはぐらしつつ、自身の能力を伸ばし、戦い方を考えながら成長していく鶇。神様なので横暴でありつつも、鶇の戦いを見守り、言葉をかけるベルとの掛け合いも楽しい。

終盤の展開も熱いんですよ。

姉・千鳥を守るために本来なら敵わないA級の魔獣にベルを出し抜いて挑む鶇。罵倒しながらも、叱咤激励するベル。神様と契約者の立場であっても、お互いの信頼関係が見れて好きです。

失っている記憶に何が隠されているのか。千鳥との関係や、何かありそうな友人・貴行。

他の魔法少女達もイラスト付きで見たい!

BOOK☆WALKER