七百年振りに目覚めたユースタスは恋人の砂鉄のことだけを忘れていた。
何も言わない砂鉄を見守るしかない仲間たち。
一方で、三月の願いで銀魚の力を使ったユースタスにより、夏草の眠る方向が判明する。
向かう先は東北東。グラナダを後にし、再び旅に出る一行を待ちうけるものとは。
楽しみしていたシリーズ2巻!
今回はネタバレ踏まないぞ!と最後のページを見ずに読み切ったのですが、予告は有りませんでした。
記憶が無いという衝撃展開に、終わった前回。
どうなるのか?と思ったものの、砂鉄のユースタスに対する愛に大丈夫だなと思いました。
男性不審に戻っているユースタスに対して、近すぎないように守ろうとしていたり、最後に貰った恋文を文字が読めなくなってもずっと持ち続けていたり。
七百年は長いな……。
恋文買いとアレクサンドリアの詩、蒼眼の愛人。そして訪れた春の場所。
三月ー!!良かったー!!
ユースタスの例があったから、こっちもドキドキしていたのです。
ずっとずっと探し続けて、偶然寄った一年中の春が広がる場所。夏草らしいなぁと思います。
それにしても、不穏な空気を醸し出していた蜜蜂くんですが訳ありな様子。現状、桜を籠絡する姿が想像出来ないんですよね。ちょっかいを出されている桜を助けに入ったりしてて、逆に絆されるタイプだぞ。
桜が真っ直ぐな子なので、読んでてこのまま良い子に育ってくれーと思います。世間知らずだけと、愚かじゃない。
全裸の相手に動じず言い返す姿に笑った。
ずっと島にいたから、目に入る世界が全て珍しいと見渡す景色は、錆丸の時代とは変わってしまった世界と変わっていない世界も映し出す。
読んでいるこちら側も新鮮な気持ちで旅を味わえるんですよね。
次は錆丸か、伊織と合流するのか、楽しみです!