かたすみの読書記録

読んだ本の感想記録(少女小説多め)。ときめきと自分の『好き』を探したい。

ランジャールの宝冠 密約の宰相と三人目の婚約者/貴嶋 啓

女性であるが為、王位継承者になれない王女レティシア。国務卿セルジュと秘密裏に取引をし、王位への協力を得る。

その一手とする政略結婚を進めるが、婚約者の不幸により立場が揺らいでいた。

そんな中、突如婚約者になりうる三人目の男・アルベールがあらわれるが……。


王位を手に入れるよりも、何故アルベールは城にやってきたのか?事故ではなく、策略だったのでは?という話。

関係ないとしつつも、兄弟の件で城に調べに来た捻くれているアルベールが結構好きです。

ヒーローの予定だったというのも納得。継承権を得る問題もすんなり片付きますしね。

二人の痴話喧嘩に巻き込まれる形となってしまいましたが。

レティシアは無鉄砲な行動や、感情が出る辺り、確かに王に向いてないなと感じます。

しかし、その矜持や努力しようとする気持ちもありますし、セルジュが上手く手綱を握れば、あり得るかな?と。

作者の他シリーズ「エルトゥールル帝国」の名前が出てきて、にんまり。人物的な繋がりは有りませんが、同じ世界の話なんですね。