戦地で医師として働いていたアイシャは、ある日銃弾を向けられる。しかし、次に目を覚ました時、四百年前の王太子妃パドマになっていた!
初の女性医師として活躍し、戦乱の最中に処刑されたパドマ。
彼女が処刑へと至った転機は、王太子エドワードの早すぎる死だと考えたアイシャは、彼を生かす事を決意するのだが……。
最近流行りの転生ものとしては、珍しく現代からではなく、架空の王国もの。
転生ではなく、過去へ魂が飛んだタイムスリップ系と見るべきかな。
アイシャの時代で戦乱となっているのも、元々を辿れば四百年前へと繋がる。
過去を変えれば、パドマの死も、未来で自分が倒れる原因になった場面も回避出来るはず。
しかし、状況は芳しく無く、敵だらけ。
内に籠もってしまったパドマは、何に絶望し、アイシャを呼んだのか?
エドワードを困惑させつつも、医者として患者に向き合う姿は応援できるし、現代の知識を利用しようとするのは定番だけど、面白い。
エドワードは案外良い人で、確かに彼ならばと思います。
彼とのロマンスが、私としてとても好み。
いつか、アイシャとしての自分は去り、パドマが彼の隣に並び立つかもしれない。
本来ならば過去の人であった彼に恋をするってロマンチックだなぁと。
乗馬の下りを本編で入れて欲しかったです。
1巻では、手前にあった問題が片付いた程度なので、2巻を……。