隣国からの客人は何をもたらすのか──
隣国・イリリアとの休戦と共に、暫定王アウグストとの婚礼の為、オルファラン王国に王女と仕える道化がやってきた。
このまま婚礼が済めば、王座はアウグストのものになる。しかし、休戦を覆すわけにもいかず、王位を望むエルヴィラは難しい立場にあった。
一方、リクテルは聖女として慈善事業を王都で始めていた。エルヴィラはリクテルに王女の人となりを探るよう依頼するのだが。
電子オリジナル。
2巻飛んで、3巻の感想です。
1巻の感想はこちら
今回は書かずにいられませんでした。ひと段落ついた事もあれば、続く……!!になった部分もあり。
今回も面白かったです。
隣国からやってきた王女・マーファ。
彼女と仲良くなるうちにエルヴィラと喧嘩するリクテルですが、いつものことですね。
感情を優先し甘い部分を持つリクテルと、利益や結果を求めるエルヴィラは、そもそも反発しやすいけれど、お互いに無いものを補える。
道化の話。
彼について、え!え!?という形で脅かされました。全く思い至りませんでした。
こんな最後に言うなら、その前に言ってよ!
しかし、マーファはこれでエルヴィラを恨むのは筋違いに感じる。チャンスはあったのに信じなかったのは彼女なので。
あの人が本当にイリリアに行って大丈夫なのか心配なのですが。向こうからオルファラン王国を狙おうとはしないのだろうか。
ついに王座に就いたエルヴィラと、側にいる約束をしたリクテルを待ち受ける新たな困難が楽しみです。
*以下ネタバレ
ギィ!このまま囚われたまま次巻なのか!
(読み終わった瞬間一番に思った)
まんまと嵌められてしまったギィが早く助かりますように。
道化も上手い報復方法考えたなと唸ってしまいました。そんなにマーファを連れ出したことが許せなかったとは思いもよらず。
ギィ不在の中、リクテルの騎士となったベルトラン。この人誰だっけ?と思ったら、2巻でリクテルが珍しくときめいていた印象。この時に弟妹の話もしていて、ここで伏線が……となりました。
今回もなんだかんだと奇跡(というなの演出)をこなしたリクテル。
真相の「勝手に移送したことの責任を取らせれたくないから、奇跡で呼び出したことにして」は笑った。